ルミエールワイナリーは、山梨県の豊かな自然の中でワインの製造販売を行っています。

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2003年のブドウ栽培は、印象的!!

2003年という年はブドウ栽培者にとってかなり印象に残る年になりました。良い意味でも悪い意味でも・・・
今年、春はゆっくりとやって来ました。ただしゆっくりだと感じたのはここ数年の暖冬で早い春が続いていたため。実際は平年並みというのが正しいのかもしれません。カベルネソーヴィニヨンが萌芽を迎えたのは4月22日でした。
その後、4月後半から5月までは順調に生育が進み開花は5月30日に初めて観察されました。6月8日に満開を迎えるまでの間も好天に恵まれ、「今年は結構いけそうだな〜」と期待を膨らませたものでした。
ちょっとおかしいな、と感じ始めたのは7月上旬から。山梨ではここ最近、この時期に35℃を超えるような、まさに燃えるような暑さの日が続くことが多いのですが・・・それがないのです。我々栽培者は楽々と昼間でも管理作業をすることが出来、最初は喜んでいたのですが・・・
8月に入っても状況は変わりませんでした。というか徐々に事態は深刻になって行きました。幼少の頃からお盆と蝉の鳴き声はセットになって心に焼き付いていたものですが、今年のお盆は毎日雨、雨、雨・・・これはかなりまずいぞ!と思い始めたのはこの頃です。
ブドウにとって7月後半から8月中旬という時期は極めて重要な意味を持ちます。ベレーゾンと呼ばれ黒ブドウが色づき始め、白ブドウはうっすらと透明がかってくる転機に当たる時期だからです。この時期の天候不良はその後の「果実成熟」という最も重要なステージに大きなマイナスの影響を与えるのです。
その結果は如実に現れ、早熟な品種、シャルドネやデラウエアは糖度不足、完熟に至らない収穫を迎える圃場が多くありました。
しかし、今年はここから大逆転劇があったのです。それは9月に入ってからの好天でした。
その頃すでに成熟末期に当たった品種には「時既に遅し」でしたが、成熟時期の遅いカベルネソーヴィニヨンや甲州はそこからの立て直しが可能だったのです。そればかりか、近年問題になっている高温障害がなかったため、例年より色づきも良く、濃厚な果実を得ることが出来たのです!そんな訳で、今年のワインの出来上がりが期待できそうです。
 結果良ければすべて良しなのかも知れませんが、今年は多くの反省点を残しました。同じ1年は二度と来ない・・・それがブドウを作り続ける上で最も肝に銘じなければならないことかも知れません。

2003.11.5